質問です。賃貸で一番高い賃料で借りてくれるお客さんは誰でしょうか?
現地のマレーシア人?
いいえ。彼らの多くは賃料を払っても自分の財産にならないものに投資するのは論理的ではないという考えの方が多いので、自分の住み家は自分で買う方が多いと聞きます。
仮に賃貸するとしても、現地の方の給与は30代前半で4,000RMから多くて6,000RMです。
1ユニットを友達同士でシェアするとしても、一人700RMx3(3roomの場合)=2,100RMの賃料が現地の方の相場だと思われます。
マレーシア人でもジョホールバルに住み、毎日シンガポールまで通勤している人がたくさんいます。
この方達はどうでしょう?
この方達は貨幣価値が2倍以上あるシンガポールで働き、シンガポールドルを稼ぎ、生活拠点をジョホールバルに置いている方たちです。
シンガポールとジョホールバルは距離的には大変近いのですが、朝、夕の通勤ラッシュ時には片道2時間がかかってしまう程混雑します。
そこまでして通勤する理由は、シンガポールの住居費高騰のため、購入、または賃貸が困難なためです。
それでは駐在員の方は?
はい。ほぼ正解です。
正解は
駐在員を赴任させている法人顧客(コーポレート・クライアント)です。
現地法人に本国より社員を駐在員として派遣する時に、会社はまとめて物件手配を不動産業者に通常委託しています。
家賃は会社が上限予算を決めて、その上限ギリギリで駐在員本人が気に入った物件を契約します。
毎月の支払いは会社がしてくれますので、会社であれば、毎月必ず振り込んでくれ、最お得意様となります。
そして、一番予算が高いのが欧米企業です。
欧米企業と取引ができ、彼らに貸し出すことができていれば高い安定賃料(利回り)が確保できます。
イスカンダル開発計画によって、新しくできた教育機関(マルボロカレッジ、ニューカッスル大学など)、レジャー施設(レゴランド、インドアテーマパーク、パインウッドスタジオなど)、SiLC(工業団地)などによって賃貸ニーズが出てくることが予想されます。
しかし、今のところ、その賃貸需要よりも、供給が圧倒的に多く、さらに供給が続いているのが現状ですので、まだ様子を見る必要があります。
ただ、現在ヌサジャヤエリアで、賃貸事例として出始めているのは、2012年8月に開校したマルボロカレッジにシンガポールから通っている生徒家族の一部が引っ越してきておりますし、今年度は生徒数800人に増えます。
その子女の家族向けに出されている戸建て高級住宅地も幾つかあります。
現状、マルボロカレッジは良いスタートを切りましたので、長期的なニーズが出ることになります。
シンガポールに住む欧米人駐在員のライフスタイルやニーズを理解した上で、ピンポイントでうまく投資を組み立てれば、これは賃貸と値上がりが期待できる案件になっています。
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